京都北部の観光地である宮津にあるたこ焼き屋さんです。ご依頼をいただいたのはただのたこ焼き屋のウェブサイトではありませんでした。

ただのたこ焼き屋さんのウェブサイトだと私たちはお断りすることがあります。理由は「食べログ」などの飲食関連のポータルサイトに限らずですが、検索でそれらを超えることは非常に難しいので、集客の目的では、ウェブサイトを作る制作費用がもったいないからです。
ただし、しっかりとコンセプトや想いを伝えたいという「集客」以外の目的があれば全力でお引き受けします。今回のご依頼がまさに「それ」でした。

しかも画期的なたこの新商品を発明した！ということでしたので、早速現地に向かいました。
ライターさんと別件でロゴを作るデザイナーさんと一緒に宮津まで行きました。

私たちがまず驚いたのが、なんとも個性的なオーナーさんということでした。中学教師からの転職でしかも宮津出身でも京都出身でもないというところが驚きでした。すぐに私たちはこのオーナーさんを中心にウェブサイトを構成しようと考えました。

そして発明した新商品も驚きでした。
それは一見たこの刺身です。しかし食べようと箸を口に近づけた途端、なんとも心地よい薫製された香りを感じます。
そして食べてみると、刺身のような薫製のような…たこの心地よい歯応えも手伝ってどちらともつかない食感でした。
味はたしかに薫製されたタコです。でも見た目は刺身です。醤油とわさびで食べるスタイルにしてみると本当に刺身です。でも味は薫製です。
というようなとても不思議な、その名も「たこの刺薫」です。

私たちははたしてこの不思議なおもしろさがウェブサイトで伝わるのか不安でした。なにせ匂いは伝えられないですから…

結果、伝えることは諦めました。変に試行錯誤しても伝えれられなかったら意味がないですからね。
そこで、文章と画像で開発ストーリーを少しおもしろく着色して伝えることにしました。コンテンツでこの「たこの刺燻」の不思議さを伝えようとしたのです。
そしてとにかくたこ焼きやに気軽に来店してもらえたらと、サイト全体をオーナーの個性と店舗の個性を表現できるようにしました。

その結果、とても楽しめ、クスッと笑ってもらえるウェブサイトに仕上がったと思っています。

こちらのウェブサイトを閲覧したユーザーが感じることそれは「なんだこのお店？？」だと思います。
知り合い出ない限りなにかで「たこ焼き 宮津」と検索するのが多いはずですが、そこで表示されるのがこのサイトです。
見ていただければ分かりますが、たしかにたこ焼きやですが、「たこの刺燻」がたこ焼きよりも前に出ています。しかもオーナーがドヤ顔で開発秘話を語っています。ですが、メインイメージはしずる感のあるたこ焼きだし、スクロールするたびにたこ焼きが回っているし、決して「たこ焼き」で検索したユーザーの期待は裏切っていません。ですが、オーナーがしつこいくらい「タコの刺燻」を押してきます。

ユーザーは疑問に感じながらも20種類以上あるたこ焼きに圧倒され、たこの刺燻を疑問に思いながらもオーナーの個性にやられてきっと行きたくなるでしょう。

このサイトを見たユーザーのメリットとしては、そこにあると思います。
変だけどおいしそうだしおもしろそうだし、その新しい食べ物も食べてみたい。でもちょっと怖いw